ゆりの郷を単なる「お風呂屋さん」と捉えると、その魅力の半分を見落とすことになります。2026年4月にJAやさとへ完全移管されたことで、これまで以上に存在感を増しているのが、敷地内に併設された農産物直売所と館内の「食事処 紫峰(しほう)」です。
石岡市の八郷(やさと)地区といえば、有機農業や果樹栽培が盛んな「フルーツ王国」として知られるエリアです。ジモベジワークスなどの地域メディアでも、初夏から夏にかけての桃やブルーベリー、秋の梨・柿・栗・シャインマスカット、冬から春のいちごに至るまで、県内屈指の直売所スポットとして紹介されています。ゆりの郷の直売所は温泉の営業開始よりも1時間早い朝9時からオープンしており、入浴前にまず新鮮な野菜や果物を確保し、車のトランクに積み込んでからゆっくりお湯に浸かるのが地元の鉄則ルートとなっています。
さらに、館内の「食事処 紫峰」では、JAやさと管内で育ったブランド豚「弓豚(ゆみぶた)」を使ったとんかつや生姜焼き、地元産の香り高い常陸秋そば、さらには八郷産の採れたて野菜をふんだんに使った天ぷらなど、生産者直結ならではのメニューが並びます。また、JAやさとが力を入れている「お豆腐工房」の濃厚な豆乳ソフトクリームや寄せ豆腐も、湯上がりの定番グルメとして外せません。