ピクサーのアニメーターたちがレックスを造形した際、あえて本物のティラノサウルスが持つ威圧感を徹底的に削ぎ落としました。本物の肉食恐竜は前傾姿勢で筋肉質なラインを描きますが、レックスは1980年代から1990年代初頭のプラスチック玩具を模した直立に近い姿勢と、ぽってりとした下腹部を持っています。
イラストを描く際、まず意識すべきは全体のシルエットです。背骨のラインを滑らかなS字にするのではなく、洋梨のように下重心のどっしりとした楕円をイメージします。体全体の約3分の1を頭部が占めるという大胆な頭身バランスを意識するだけで、絵全体の印象が一気にコミカルで愛らしいトイ・ストーリーの世界観へと引き寄せられます。