狩人のデビューシングルとしてミリオンセラーを記録した『あずさ2号』は、作詞・竜真知子氏、作曲・都倉俊一氏という希代のヒットメーカーによって生み出されました。都会での悲しい恋に見切りをつけ、新しい恋人と信州へ旅立つ女性の切ない心情を描いたドラマ性の高い構成が特徴です。
この楽曲が替え歌の題材として愛され続ける最大の理由は、「誰もが知っている劇的なメロディ展開」と「数字・時刻・地名が冒頭に組み込まれたキャッチーなサビ」にあります。とりわけ「8時ちょうどの あずさ2号で 私は 私は あなたから 旅立ちます」というフレーズは、時間や列車名、行き先、旅立ちの理由を入れ替えるだけで、誰でも容易にシチュエーション別のパロディを作成できる秀逸なフォーマットを備えています。
哀愁に満ちた本格的なフォーク演歌調のメロディであるからこそ、そこに日常の些細な愚痴やコミカルな自虐ネタを乗せた瞬間に強烈な「落差(ギャップ)」が生まれ、聴く人の笑いを誘います。