『アイドリッシュセブン』に登場するTRIGGERのセンター、九条天。彼が斉藤壮馬さんの代表作として長年支持され続ける最大の要因は、キャラクターが背負う「プロフェッショナルとしての冷徹な完璧主義」と「家族・仲間に対する不器用な情愛」の極端なコントラストにあります。
表舞台ではファンの理想を1秒たりとも裏切らない「現代の小悪魔」として振る舞いながら、舞台裏では病身を押してでもステージに立ち続けるストイックさを持つ九条天。斉藤壮馬さんは、インタビュー等でも「天は非常にロジカルでありながら、根底には誰よりも激しい感情を秘めている」と語っています。その言葉通り、単なるツンデレや冷徹キャラに収まらない、息遣いひとつに滲むストイシズムを見事に表現しています。
特にファンから神懸かり的と絶賛されるのが、双子の弟である七瀬陸(CV: 小野賢章)と対峙する場面です。アイドルとしての立場を崩さず突き放すような辛辣な言葉を浴びせつつも、声の微細な揺らぎの中に「弟を守りたい」という痛切な祈りを宿らせるグラデーション豊かな発声は、斉藤壮馬さんの独壇場と言えます。