日本民家集落博物館の真骨頂は、北は岩手県から南は鹿児島県奄美大島に至るまで、日本各地から解体・移築された実物の民家群にあります。日本有数の野外博物館として、各地の気候風土に合わせて発達した伝統的建造物の構造を比較観察できる点は学術的にも極めて高い価値を誇ります。
飛騨白川郷の合掌造り、摂津能勢の茅葺き民家、信濃秋山の民家など、いずれも釘を極力使わず木組みと縄で構成された堅牢な造りです。近年では、全国的に茅(カヤ)の確保や茅葺き職人の不足が深刻化する中、当館での定期的な屋根葺き替え作業は、伝統職人の技術継承と公開の貴重な実践場となっています。