せっかく丁寧に仕込んだ赤しそシロップですから、盛夏を過ぎても楽しみたいものです。保存期間を左右する最大の要因は、砂糖の分量と容器の衛生管理にあります。
砂糖には食品中の自由水を抱え込み、微生物の繁殖を抑える静菌作用があります。健康志向から砂糖の量を極端に減らし、水に対して10%以下にしてしまうと、冷蔵庫に入れていても2〜3週間で表面に白いカビ膜が張ったり、酵母による再発酵が始まったりします。半年から1年にわたる長期保存を視野に入れる場合は、仕上がり液量に対して20%〜25%以上の糖度を維持することが安全の防波堤となります。
保存容器には、密閉性の高いガラス瓶を選びます。耐熱ガラスであれば煮沸消毒(水の状態から瓶を入れて沸騰後5分以上煮る)を施し、非耐熱瓶の場合は食品用高濃度アルコール(パストリーゼ等)を全体に噴霧して完全に乾燥させてからシロップを充填します。口元に液だれが付着したまま放置するとそこから雑菌が侵入するため、注ぎ終わるたびに清潔なキッチンペーパーで拭き取る配慮が、長期保存を成功させる現場の知恵です。