初見の観客やネット上の掲示板で長年囁かれていた噂の一つに、「青蛙はカオナシの中で消化されて死んでしまったのではないか」という生存疑惑があります。しかし、結論から言えば青蛙は無事に生き残っています。
物語のクライマックス、千尋が川の神から授かった「苦団子(にがだんご)」をカオナシの口に押し込むと、カオナシは猛烈な嘔吐を始めます。油屋の廊下を逃げ惑う千尋を追う過程で、カオナシはそれまで飲み込んできた人間や怪異を激しく吐き出していきますが、その中で兄役と共にドロドロの液体まみれになりながらも吐き出される青蛙の姿がしっかりと描かれています。
その後、湯婆婆の魔法が解けた油屋の従業員たちが歓喜するラストシーンでは、青蛙も他の従業員たちと肩を並べ、千尋の旅立ちを笑顔で見送っています。一時的にカオナシの胎内に閉じ込められていたものの、命に別条はなく、欲望の代償として酷い目に遭っただけで無事に日常へ戻ることができたのです。