タレントやインフルエンサーが投稿する1枚の「自撮り写真」が、なぜプロのカメラマンが撮影した宣材写真以上にバズり、何万件もの「いいね」を集めるのでしょうか。その背景には、日本のグラビア・アイドル業界における情報発信の構造変化と、撮影デバイスの進化があります。
報道各社のアーカイブや芸能史の記録を振り返ると、2010年代中盤以降、倉持由香さんや塚本舞さん、鈴木咲さんといったタレントたちが、雑誌や既存メディアの枠に頼ることなく、SNS上で自身の水着姿やオフショットの「自画撮り(自撮り)画像」を積極的に公開するムーブメントを起こしました。とくに倉持由香さんが「自撮り部」などのハッシュタグを通じてセルフプロデュースを成功させた事例は、現在のインフルエンサーやアイドルが自身のSNSアカウントで自撮り写真を武器にするモデルの先駆けとなっています。
また、近年の自撮りブームを語る上で欠かせないのが「チェキ(インスタントカメラ)」の存在です。富士フイルムの「instax(チェキ)」シリーズは、デジタルネイティブ世代にとって「エモい質感が出せるアイテム」として再評価されています。公式発表資料によると、ハイブリッドインスタントカメラ「instax mini LiPlay」の後継機などでは、シリーズ初となるセルフィーカメラを搭載し、自撮り画像を風景画像に重ねてプリントできる「Layered Photo Mode」や、音付き画像をBGM付きのスライドショー動画として楽しめる機能などが実装されました。スマホの画面越しに「チェキで撮った自撮り写真」をさらに撮影してInstagramにアップする手法は、みんくをはじめとするSNS世代のアイコン的表現として定着しています。
実際にネット上のコミュニティやSNSのコメント欄を検証すると、以下のような生の声が多数寄せられています。
- 「スタジオで撮った完璧な写真よりも、部屋の片隅や移動中にスマホでパッと撮った自撮りの方が親近感が湧いて好き」
- 「くーみん(矢神久美)の自撮りを見るたびに、SKE初期の青春時代を思い出して元気が出る。ママになっても透明感が変わっていないのが奇跡」
- 「みんくちゃんの自撮りアングルと照明の使い方が天才的。チェキ風のフィルターと合わせると本当に可愛い」