昭和を代表する二枚目俳優としてドラマや映画で八面六臂の活躍を続けていた竜崎勝さん(本名:高島史旭=たかしま・ふみあき)の命を奪った病魔は、肝硬変およびそれに伴う肝不全(肝臓がん)でした。1984年(昭和59年)12月18日、東京都内の病院で静かに息を引き取りました。享年44歳という早すぎる別れは、芸能界のみならず全国のファンに深い衝撃を与えました。
当時の報道や芸能関係者の記録によると、竜崎さんは亡くなる数年前から慢性的な肝疾患を患っており、体調不良と闘いながら撮影現場に立ち続けていました。「沈黙の臓器」と呼ばれる肝臓は自覚症状が出にくく、異変に気づいた段階では病状が進行しているケースが少なくありません。昭和50年代の医療技術では、肝硬変や肝臓がんの根本的な治療法は現在ほど確立されておらず、竜崎さんの病状も徐々に悪化の一途をたどっていきました。
亡くなる直前の数カ月間は入退院を繰り返し、激しい倦怠感や黄疸などの過酷な症状に苛まれていたと伝えられています。それでも竜崎さんは周囲に対して弱音を吐かず、「もう一度カメラの前に立つ」という強い意志を持って過酷な治療に耐えていました。しかしその願いは届かず、働き盛りの44歳で力尽きることとなりました。