なぜスタサポの判定や進研模試の偏差値は高く出てしまうのか。その理由はテストの難易度だけでなく、「受験者母集団の構成比」にあります。
スタサポや進研模試は、学校単位で全員受験を義務付けている高校が多く、大学進学を第一志望としない生徒や就職・専門学校希望者も母集団に多数含まれます。全国で年間数十万人規模が受けるため下位層の裾野が広く、その結果として平均点が下がり、相対的に偏差値が跳ね上がる計算構造になっています。
一方で、河合塾が主催する全統模試は、国公立大学や難関私立大学を明確に志望する進学校の生徒や高卒生(浪人生)が自主的または学校単位で受験します。ハイレベルな受験生が集まるため平均点が高く、偏差値60を超えるハードルは跳ね上がります。
東大卒の教育YouTuber・河野玄斗氏や大手進学塾「武田塾」の講師陣が繰り返し指摘しているのも、この「進研模試・スタサポ偏差値のインフレ現象」です。スタサポで偏差値65(S3相当)を獲得していても、全統模試にスライドした瞬間に偏差値55前後まで急落することは珍しくなく、このギャップを受験直前期に知って青ざめる受験生が後を絶ちません。