事態の発端となったのは、所属事務所およびバンド公式サイトに掲載された除名処分の告知でした。そこには通常の「脱退」や「卒業」といった前向き、あるいは友好的な合意形成を示す言葉はなく、「除名」という極めて重い懲戒処分が明記されていました。
事務所発表によると、葵に対して契約解除および除名に至った直接の要因として、「度重なるトラブル」と「バンドの活動継続を脅かす背信行為」があったと指摘されています。公式発表資料の中では「到底看過できない事態に至った」という表現が用いられ、マネジメント側と葵の間で長期間にわたり修復不可能な軋轢が存在していたことが伺えます。
一般的にロックバンドにおけるメンバー離脱の理由は「音楽性の違い」「方向性の相違」といった表現に落ち着くケースが大半です。しかし、今回のように「背信行為」や「妨害」といった法的な対立すら想起させる文言が公式文書に並ぶのは、日本の音楽シーン全体を見渡しても極めて異例の事態といえます。