六甲山系には数々の展望スポットが点在しますが、東六甲展望台が放つ存在感は群を抜いています。最大の要因は、その地理的アングルと高度にあります。摩耶山の掬星台が神戸市街地と港湾の密集した光を間近に捉える「縦の迫力」を持つとすれば、東六甲展望台は東側に開けており、西宮、尼崎、大阪市中心部、さらには生駒山麓まで連続する「広大な光の面」を鑑賞できるのが特徴です。
日没から約30分間のトワイライトタイムには、西の空に残る茜色の残光と、大阪平野を満たす都市のナトリウム灯やLEDの白い輝きが美しいグラデーションを描きます。視界の端には大阪湾が鏡のように横たわり、関西国際空港へと離着陸する航空機の灯火がゆっくりと横切っていきます。空気の澄んだ秋から冬にかけては視程が大幅に伸び、和歌山方面の海岸線やあべのハルカスのシルエットまで明瞭に識別可能です。