食の難民化は、昼下がりの時間帯だけに発生するわけではない。早朝出勤時の朝食探しや、20時以降の残業終わりにしっかりした定食が食べたい場面でも、営業時間の見極めが成否を分ける。
朝の時間帯における代表的な穴場が、港湾施設や中央卸売市場周辺に位置する食堂群だ。例えば横浜・本牧埠頭にある「波止場食堂 B-7店」は、早朝から稼働する港湾労働者やドライバーを支えるため、450円という驚異的な価格帯でボリューム満点の朝定食を提供している。こうした早朝営業の港湾食堂は、一般客の利用も可能でありながら大手グルメサイトの検索上位には出にくいため、朝の混雑を避けて出来立ての和朝食を取りたいときの選択肢として機能する。
一方、神奈川の大船駅周辺のような郊外の交通結節点では、20時以降も利用できる個人飲食店や深夜営業のご飯処が独自の生態系を築いている。居酒屋であっても「お酒なしの食事利用歓迎」「夜定食対応」を掲げる店舗が増加しており、飲み会用途だけでなく遅い夕飯を求めるビジネスパーソンを受け止めている。
年末年始や大型連休中、福岡などの大都市圏で営業店舗が激減する時期にも、駅直結の商業ビルや老舗うどん店が救済拠点として機能するように、時間帯とカレンダーの特性を読んだエリア選定がそのまま食事の質を決定づける。