グルメ系Webメディアや現地のカレーマニアたちによる実食レポートでは、催事出店でありながら一切の妥協を排した仕上がりに称賛が寄せられています。仮設厨房やイベントスペースでは火力の維持や揚げ物のコントロールが極めて難しいとされますが、アサノの提供ブースでは本店のクオリティが忠実に再現されています。
皿が目の前に運ばれた瞬間に立ち上るのは、複雑に折り重なったカルダモンの青い芳香とローストオニオンの香ばしさです。丸鶏や香味野菜をベースに40時間以上かけて丹念に煮込まれたブイヨンは、一般的なカレーのとろみとは無縁のサラサラとした質感。スプーンを沈めると、まずスープのような軽快な飲み口が広がり、直後に心地よい辛味と深いコクが押し寄せます。
主役である高座豚のカツは、肉の厚みと衣のバランスが計算し尽くされています。極細のパン粉を薄く纏わせて揚げられたカツは、スパイススープに浸ってもサクサクとした心地よい食感を失いません。脂身の甘さとカレールーのシャープな刺激が口の中で調和する瞬間は、まさに「リッチなカレー」という屋号にふさわしい至福の体験と言えます。