筑前町を流れる草場川沿いには、約1.5kmにわたって約160本のソメイヨシノが植樹されています。この場所が久留米・筑後エリアの数ある桜名所の中でも別格の美しさと評される理由は、土手を埋め尽くす鮮やかな黄色の菜の花との共演にあります。視界の下層に鮮烈なイエロー、上層に柔らかなペールピンクが広がる二層構造のコントラストは、圧倒的な色彩美を放ちます。
護岸の勾配が緩やかな草場川では、穏やかな水面に桜並木が上下対称に映り込む「水鏡(みずかがみ)」の現象が観察されます。風が止む一瞬、鏡のように静まり返った水面に浮かぶ花影を捉えようと、早朝から多くの風景写真愛好家が三脚を構えます。自然環境と農村景観が見事に調和した開放感こそが、観光客を引きつけてやまない原動力です。