予備校各社が集計する「W合格時進学率」(同一受験生が双方の大学・学部に合格した場合にどちらへ進学したかを示す指標)は、大学の真の志望順位を赤裸々に映し出します。2010年代初頭までは、関西学院大学と立命館大学に同時合格した場合、7割以上の受験生が関西学院大学を選択していました。しかし、直近のデータではこの数値が完全に反転し、立命館大学への進学率が60%前後に達する学部が目立っています。
この逆転劇の背景には、学部の「立地」と「カリキュラムの先進性」があります。関西学院大学のメインキャンパスである西宮上ヶ原は美しいスパニッシュ・ミッション様式の建築で知られますが、最寄駅からのアクセスや周辺インフラの面で、京都・大阪・滋賀に戦略拠点を配置する立命館に対して苦戦を強いられています。特に滋賀のBKC(びわこ・くさつ)から大阪茨木へ情報系をシフトさせた立命館の機動力が、就労と都市生活を直結させたい現代の現役生に強く響いています。
一方、同志社大学と立命館大学の直接対決においては、文系学部を中心に約75, 80%の合格者が同志社を選択しており、「同志社のブランドの壁」は依然として堅固です。しかし、AIやデータサイエンス、映像メディアを志望する理系・文理融合分野の受験生の間では、あえて立命館を選ぶ層が着実に増加しており、一強体制の足元に変化の兆しが現れています。