バンドという強固な船を離れ、彼が単身で乗り出したソロワークスは、表現者としての新たな渇望を浮き彫りにしています。深夜番組『夜の音』で語られた「新たな挑戦への意味と覚悟」は、映画『ブルーロック』の挿入歌担当という形で早くも結実しました。「エゴイズム」や「個の覚醒」をテーマとする作品世界に深瀬の歌声が共鳴したことは、SEKAI NO OWARIの看板を背負わない一人のアーティストとしてのポテンシャルを決定づけました。
これまでバンド内の作詞・作曲において発揮されてきた叙情詩的な才能は、ソロ名義においてより鋭角的でパーソナルな筆致へと深化しています。かつてワイドショーを賑わせた歴代の交際報道や、壮絶なパニック障害の過去など、無数の視線に晒されながらも傷口を物語へと昇華してきた深瀬慧。映画タイアップを通じて放たれる新しいサウンドスケープは、過去のパブリックイメージを軽やかに超越するパワーに満ちています。