魚の骨を構成する主成分はリン酸カルシウムとコラーゲンです。家庭用フライヤーや天ぷら鍋で骨を粉砕可能な硬さまで脆化させるには、中心部の水分を極限まで気化させて空洞化させたのち、タンパク質を高温で熱変成させる必要があります。一度揚げでは外側だけが焦げて中骨に水分が残り、硬い針のようになって喉に刺さる原因になります。
| 調理工程 | 適正油温 | 揚げ時間の目安 | 仕上がりの状態と物理変化 |
|---|---|---|---|
| 1度目(水分放出) | 150, 160℃(低温) | 4, 6分間 | 大きな泡が立ち続け、骨と身から水分が徐々に蒸発。色は薄いキツネ色未満。 |
| 余熱調理(休止) | 常温(バット上) | 3, 5分間 | 余熱が骨の中心まで均一に伝達。内部の水蒸気が外層へ移動する。 |
| 2度目(カリ化) | 180, 190℃(高温) | 1分30秒, 2分間 | 泡が小さく乾いた音に変化。衣が香ばしく色づき、頭や背骨がサクサク化。 |
打ち粉には小麦粉よりも片栗粉、あるいは片栗粉と米粉を「1対1」でブレンドした粉を薄く均一にはたくのが理想的です。片栗粉は油の熱によって薄い網目状のクリスピーな膜を形成し、時間が経過して南蛮酢に浸した際にも、衣がドロドロに溶け出さず心地よい食感を保持してくれます。