丁寧にアクを抜いた水煮は、定番の和食にとどまらない幅広いポテンシャルを秘めています。『現代ビジネス(FRaU the Earth)』が取材した筍生産者が推奨するのは、油揚げと少量の薄口醤油、酒だけで炊き上げる極限までシンプルな「筍ごはん」です。出汁を強く効かせすぎず、筍自体の芳醇な香りと歯触りを前面に出すのが、春の旨味を味わい尽くす鉄則とされています。
一方、子どもの箸が進みにくいという家庭の悩みに対しては、料理ブロガー・山本ゆりさん監修風の親しみやすいおかずアレンジが絶大な支持を集めています。短冊切りにした筍に豚バラ肉を巻き、甘辛い照り焼きダレやオイスターソースで香ばしく焼き上げるレシピは、特有のクセを豚肉の脂が包み込み、野菜嫌いの子どもでも夢中で完食する人気メニューへと昇華させます。
さらに、タサン志麻さんが提案して反響を呼んだフレンチスタイルのように、オリーブオイルとニンニク、ハーブでじっくりソテーし、仕上げにバターと醤油を絡める洋風アプローチも注目されています。筍のグルタミン酸と油分のコクが融合し、白ワインにも合うモダンな春の主役皿が完成します。