事態の打開に向けて立ち上がったのは、人口およそ3,000人の高山村役場でした。村は田んぼアートを単なる一過性の催しではなく、道の駅中山盆地の集客を支える中核インフラであり、村のアイデンティティそのものであると再定義。予算措置と人員配置を抜本的に見直し、村直営事業としてプロジェクトを公的に引き継ぐ方針を決定しました。公営化によって安定した財政基盤が確保され、専任スタッフの配置や周辺事業者との公式連携が可能になったのです。
新たな運営体制では、地域おこし協力隊や村内外の農業後継者ネットワークを巻き込み、作業プロセスの効率化が図られました。測量技術には最新のGPS測位やドローン測量を部分的に導入し、ボランティアが担っていた過重な負担をデジタル技術で分散。さらに、村民参加型の田植えイベントを「体験型ふるさと納税」や「観光農業ワークショップ」として再編集することで、外部からの支援者を継続的なサポーターに変える仕組みを整えました。