坂田銀時の魅力の根底にあるのは、日常で見せる徹底したダメ人間ぶりと、有事における揺るぎない覚悟との鮮烈なコントラストです。普段の彼は甘党で無気力、金にだらしなく、新八や神楽にすら呆れられる始末。ところが、依頼人の小さな涙や仲間の危機に直面した瞬間、纏う空気が一変します。
この変化は言葉数で語られません。静かに木刀の柄へ手をかける所作、濁っていた瞳に宿る鋭い光線、そして迷いなく敵陣へ踏み込む足取り。そこに余計な自己顕示欲や正義の押し付けは皆無です。自らの信念のためだけに泥を啜る。この徹底した不言実行のスタイルこそが、男女を問わず視聴者を痺れさせる最大の要因となっています。