ネット上のQ&AサイトやSNSでは、アニメ『ポケットモンスター』の初代シリーズ構成を手がけた脚本家・首藤剛志氏がこのフレーズを書いたと誤認されているケースが少なくありません。しかし、楽曲クレジットにおける正式な作詞者は戸田昭吾氏です。
戸田昭吾氏は、ゲーム『ポケットモンスター 赤・緑』の企画開発段階から携わり、初期ポケモンの数多くの楽曲や書籍、カードゲームのフレーズを手がけた名プランナー・作詞家です。ただし、首藤剛志氏が関与していないかといえばそうではありません。首藤氏が執筆したアニメ第1話のシナリオプロットや、彼自身が持つ「少年が故郷を捨てて未知なる社会へ飛び出す通過儀礼の厳しさ」という世界観設定が、戸田氏に強い刺激を与えたことは当時の制作関係者の証言からも明らかになっています。
童謡のような素朴な親しみやすさを持ちながら、わずか1行で「少年が住み慣れた安全圏(マサラタウン)を脱出し、後戻りのできない大人の世界へ足を踏み入れる決意」を描き切った戸田氏の言語感覚は、まさに天才的と呼ぶにふさわしいものです。