これまでのストリートやカジュアル市場における猫Tシャツといえば、ポップでユーモラスなイラストや、愛玩動物としての愛らしさを前面に押し出したフォトプリントが主流でした。しかし、今回S'YTE(サイト)が打ち出したのは、そうしたステレオタイプを真っ向から解体するようなアートピースです。
フロントに鎮座する猫は、暗闇の中から鋭い眼光を放ち、どこか神秘的で近寄りがたい孤高の気品を漂わせています。黒を基調としたファブリックの上に、かすれや陰影を巧みに重ねた多色刷りインクジェットプリントを施すことで、まるで古典絵画のキャンバスをそのまま身に纏うかのような重厚感を演出。可愛らしさではなく「妖艶さ」「怪異の美」を宿した猫のグラフィックは、ヨウジヤマモト社が長年追求し続けてきた反骨精神とエレガンスの見事な融合と言えます。