菊池風磨の「面白さ」の本質をエンタメ心理学の視点から分析すると、彼が持つ「自己開示の深さ」と「心理的安全性を生み出す力」に行き着きます。
人は容姿端麗で高学歴な完璧超人に対して、無意識のうちに心理的距離や威圧感を抱いてしまう傾向があります。しかし菊池は、自ら泥をかぶり、滑稽な失敗談や動揺した表情(いわゆる変顔やリアクション顔)を惜しみなく提示します。この「隙」を堂々と見せる姿勢が、周囲の共演者に「この人には何を振っても大丈夫だ」「いじっても面白く返してくれる」という安心感を与えているのです。
さらに重要なのは、彼が他人を貶めて笑いを取るのではなく、「自分を落として場を温める」手法を基本としている点です。上下関係が厳格になりがちな縦社会組織において、先輩を立てながら場を活性化させ、後輩にはプレッシャーを与えずに発言を促す。彼の立ち振る舞いは、現代のビジネスパーソンにとっても極めて実用的なコミュニケーションの教科書と言えます。