Q1:ひとつの漢字に音読みが複数あるのはなぜですか?
A1:漢字が中国から日本へ伝わった時期や地域が複数回にわたったためです。主に6世紀前後に南朝から伝わった「呉音」、奈良・平安時代に遣唐使が長安から持ち帰った「漢音」、鎌倉・室町時代に禅宗僧や商人を通じて入ってきた「唐音」があり、それぞれ発音が異なります(例:「明」のミョウ=呉音、メイ=漢音、ミン=唐音)。
Q2:訓読みが存在しない漢字はありますか?
A2:存在します。古代の日本に該当する概念や言葉がなかった漢字、あるいは漢文の学術的・専門的な用語としてのみ輸入された漢字には訓読みがありません。例えば、「秒」「億」「肉」「点」「毒」などは音読みのみで使われる代表的な漢字です(「肉」を「しし」と読む古語などは除きます)。
Q3:国字(和製漢字)にも音読みはあるのですか?
A3:日本で作られた「国字(和製漢字)」の多くは、訓読みしか持ちません。例えば、「峠(とうげ)」「辻(つじ)」「榊(さかき)」「笹(ささ)」などは中国に存在しなかった文字のため、大和言葉に対応する訓読みのみが存在します。ただし、「働(ドウ)」のように後から便宜的に音読みが作られた一部の例外もあります。