せっかく先ほどの裏技「直径 ×(半径 + 高さ)× 3.14」をマスターしても、絶対にそのまま使ってはいけない危険な応用問題が存在します。テストの作成者が好んで出題する「変形円柱」や「実用物の表面積」です。
例えば、以下のような問題が出た場合は要注意です。
- バケツやコップ(フタがない円柱):底面が「下の1つだけ」しかないため、底面積を2倍してはいけません。
- トイレットペーパーの芯(筒抜けの円柱):穴が空いているため、外側の側面積だけでなく「内側の側面積」も足す必要があります。
- 円柱を縦に半分に切った立体(かまぼこ型):底面積と曲面の側面積が半分になるだけでなく、「切り口の長方形(直径 × 高さ)」が新たな面として出現します。
こうした応用問題で裏技の公式を機械的に当てはめると、存在しないフタの面積まで足してしまい、確実に不正解となります。
【プロの結論】裏技を使うべき人・基本の展開図から解くべき人の判断基準
これまでの検証を踏まえ、テスト本番でどの解法を選ぶべきか、明確な判断基準を提示します。
- 裏技「$2\pi r(r+h)$」を積極的に使うべき人: 展開図の仕組みをすでに100%理解しており、問題文が「完全な円柱(歪みや切り欠きがないもの)」であることを確認した上で、計算時間を1秒でも短縮したい人。
- 基本の「展開図を描いて別々に足す方法」を選ぶべき人: 図形問題に苦手意識がある人や、バケツ型・かまぼこ型・2つの円柱を重ねた複合立体などの応用問題に挑むとき。
どれほど複雑な難問であっても、「空気に触れている面(ペンキを塗れる面)がいくつあり、それぞれどんな形をしているか」を書き出すという基本に立ち返れば、解けない問題は一つもありません。