宗教的な行事や納骨制度の改革と並び、京都観光の文脈でも東本願寺は大きな存在感を放っています。日中の混雑を避けて京都の奥深い精神性に触れる「朝観光」と「夜観光」の二大プログラムが、国内外の旅行者から高い支持を集めています。
静寂の巨大空間を体感する「早朝参拝(お晨朝)ツアー」
京都の主要観光地がインバウンド客でごった返す中、旅慣れたリピーターがこぞって参加しているのが東本願寺の早朝参拝ツアーです。東本願寺では毎朝6時(冬季は7時)から、御影堂と阿弥陀堂にて「お晨朝(おじんじょう=朝のお勤め)」が厳修されます。
幅76メートル・奥行き58メートルにおよぶ世界最大級の木造建築・御影堂に、僧侶たちの読経の声が響き渡る光景は圧巻の一言です。近年では周辺ホテルや観光協会と連携したガイド付きの早朝参拝プログラムも充実しており、普段は立ち入れないエリアの解説や、法話の聴聞、門前広場での朝食などがセットになった体験型ツアーが人気を博しています。
10月末から開催!渉成園(枳殻邸)を彩る『NAKED GARDEN NIGHTS』
そして秋の京都観光の目玉として早くも話題を集めているのが、10月末から開催される夜間アートイベント『NAKED GARDEN NIGHTS(ネイキッド・ガーデン・ナイツ)』です。東本願寺から東へ徒歩数分の場所に位置する飛地境内地(別邸)の名勝庭園「渉成園(しょうせいえん・通称:枳殻邸)」などを舞台に、クリエイティブカンパニー・NAKED, INC.(ネイキッド)が手掛ける光と音のデジタルアートが展開されます。
徳川家光から寄進された広大な池泉回遊式庭園「渉成園」は、四季折々の自然と歴史的建造物が調和する隠れた名所です。10月末からの紅葉シーズンに合わせ、プロジェクションマッピングやライトアップによって水面に映り込む木々や書院が幻想的に浮かび上がり、昼間の厳かな寺院の表情とは一味違う「夜の幽玄美」を堪能することができます。