組み合わせ抽選会の後、メディアでは「死の組を回避できた」「比較的恵まれたグループ」といった安堵の声が上がることが多々あります。しかし、サッカー日本代表が世界のトップオブトップを目指すうえで、この「組み合わせの当たり外れ」に一喜一憂する視点は大きな落とし穴となり得ます。
現代フットボールにおいて、大陸間の実力差はデータ分析と戦術の均一化によって劇的に縮小しています。FIFAランキングが下位の国であっても、特定の局面に特化したストロングポイントを持つチームは数多く存在し、一度メンタルの隙やゲームプランの読み違いが生じれば、カタール大会で日本がドイツやスペインを破ったような「ジャイアントキリング」を今度は自らが食らう側になりかねません。
ベスト8という新たな歴史の扉を開くための判断基準は、相手が誰であれ「自らのアイデンティティである強固な守備からの高速カウンター」と「ボール保持時の局面打開」の2つを、ピッチ内の選手たちが自律して切り替えられるかにかかっています。