「普段の一人暮らしでは何ともないのに、実家に帰省した途端にくしゃみと鼻水が止まらなくなる」という経験を持つ人は少なくありません。この現象の背景には、住環境の急激な変化によるアレルゲン曝露が存在します。
代表的な原因の一つが猫アレルギーです。実家で長年飼育している猫はもちろん、過去に猫を飼っていた部屋であっても、フケや唾液に含まれる主要アレルゲン「Fel d 1」は非常に粒子が細かく、カーペットやカーテンの繊維、エアコンの内部に数ヶ月から数年単位で残留し続けます。知らず知らずのうちにこれを大量吸入することで、帰省初日から急性の鼻炎症状が引き起こされます。
もう一つの主要因は、換気不足の和室や押入れに潜むハウスダスト・ダニ、そして古書や畳に繁殖したカビです。久しぶりに帰省する際は、事前に部屋の換気と掃除機がけを依頼しておくこと、寝具を天日干しまたはコインランドリーの熱風乾燥機にかけることが劇的な予防につながります。抗アレルギー薬を帰省の数日前から予防的に服用しておくことも有効な自己防衛策です。