後半の勝敗を決定づけたのは、ベンチワークによる采配の差でした。追いついたブラジルベンチは攻撃的MFやスピード自慢のウインガーを次々に投入し、逆転を狙って前がかりな姿勢を強めました。しかし、攻撃陣の枚数を増やしたことで中盤のフィルター機能が低下するリスクを背負うことになります。
対するモロッコは、消耗した前線の選手に代えて運動量豊富なハードワーカーを投入。中盤のブロック強度を一段階引き上げるとともに、サイドの裏を突くロングボールのターゲットを明確化しました。この交代策が功を奏し、後半34分の決勝点は交代で入ったフレッシュなアタッカーのチェイシングから生まれたものでした。単なる個のタレント力だけでなく、指揮官が描いたシナリオ通りの選手交代がピッチに劇的な効果をもたらしました。