一般的なもりそばやざるそばでは、そば猪口につゆを注ぎ、一口ずつ浸して食べます。しかし出雲そばでは、この方式をとりません。器に直接つゆを注ぐのが歴史的な作法です。
割子そばの食べ方手順:
- 1段目の器の上に、薬味(刻みネギ、もみじおろし、刻み海苔など)を適量のせます。
- 徳利に入った冷たいそばつゆを、器の麺の上から直接回しかけます。最初はかけすぎず、薄めの味付けから試すのが失敗しないコツです。
- 麺と薬味を軽く絡めながら食べ進めます。
- 1段目を食べ終えたら、底に残ったつゆを捨てずに、そのまま2段目の器へ回し入れます。
- 2段目に足りない薬味やつゆを適宜足し、同様に食べ進めて最下段まで繰り返します。
薬味の中に添えられている赤い「もみじおろし(大根と唐辛子を一緒にすりおろしたもの)」は、濃厚な出汁つゆの輪郭をキリッと引き締める重要なアクセントです。最初から全量を入れるのではなく、後半に向けて徐々に溶かすと味のグラデーションを楽しめます。
一方の「釜揚げそば」は、水で洗わずに茹で汁(そば湯)ごと器に張られて運ばれてきます。テーブルに置かれた段階では味がついていないため、卓上のつゆを回し入れ、自分の好みの濃さに調整していただきます。そばが溶け出したとろみのあるスープを直接味わう、身体の芯から温まる一杯です。