川嶋あいの創作の原点には、早くに亡くなった実母と、彼女を我が子として温かく育てながらメジャーデビュー直前に急逝した育ての母への想いがあります。『NEWSポストセブン』のインタビュー等でも語られている通り、路上ライブを始めたのも、母に自分の歌を届けるため、そして母との約束を果たすためでした。
母を失った深い悲しみの中で作られた『旅立ちの日に…』は、彼女にとって命そのものと言えるナンバーでした。だからこそ、商業的な成功を約束された『あいのり』の主題歌として歌詞を変えることに対して、当初は計り知れない葛藤があったと伝えられています。しかし彼女は逃げずに両方と向き合いました。『明日への扉』で社会現象となる成功を収め、その約束通り、2006年2月14日に満を持して『旅立ちの日に…』をソロシングルとしてリリースしました。
同曲はオリコン初登場5位を記録し、平成の卒業式で合唱曲として歌い継がれる定番曲となりました。全国の学校から招待を受け、卒業式サプライズライブで生徒たちが涙を流しながら大合唱する光景を目にした川嶋本人は、「この曲が自分一人の手を離れ、多くの人の青春の記憶になった」と深い感慨を述べています。