外来種としてのコジュケイは、日本の生態系において複雑な立ち位置を占めています。生態系被害防止外来種リストにおいて「重点対策外来種」等に指定される他の侵略的種と比較すると、在来鳥類との直接的な競合排斥や壊滅的な農業被害が顕著に報告されているわけではありません。しかし、林床で昆虫や種子を争う在来種への潜在的影響は今なお注視されています。
| 時代・年代 | 移入・定着の状況 | 生態系および人間社会への影響 |
|---|---|---|
| 1919, 1930年代 | 狩猟用として中国中南部から移入。東京・神奈川を中心に各地で試験的・意図的放鳥が実施される。 | 初期の定着期。キジ科資源の補充として狩猟者層から歓迎され、都市近郊の丘陵地へ急速に拡散。 |
| 1950, 1980年代 | 本州中部以南、四国、九州の低山・平野部へ分布域がほぼ完全に確立。里山の薮鳥として一般化。 | 朝方の騒音問題が一部で取り沙汰される一方、日本の自然景観に溶け込み「身近な鳴き声」として定着。 |
| 2010, 2026年 | 里山の荒廃・竹林拡大に伴い安定した生息密度を維持。寒冷地を除く全国の緑地に定着が持続。 | 外来生物法における「定着種」としてモニタリング対象。在来のシロハラやトラツグミとの餌資源競合の検証が継続。 |