ルーのタイプや目指す仕上がりに応じて、カッティング技法を正しく選定することがプロクオリティへの近道です。主な3つの切り方には、それぞれ明確な役割が存在します。
1. 薄切り(スライス):
厚さ2〜3mm程度にスライスする手法です。繊維を断ち切るように薄切りにすれば、短時間であめ色玉ねぎを作ることができ、煮込み段階でほぼ完全に溶けて豊かな甘みとコクを生み出します。欧風ビーフカレーや、なめらかな口当たりを重視するホテルライクなカレーには欠かせない切り方です。
2. くし形切り(ウェッジ):
玉ねぎを縦半分にし、芯を中心に放射状に6〜8等分する切り方です。繊維に沿って切るため、30分以上じっくり煮込んでも具材としての存在感を失いません。ジャガイモやニンジンが大きくゴロゴロ入った、日本の伝統的な家庭風カレーに最も馴染むスタイルです。
3. みじん切り(ファインチョップ):
細かく刻むことで表面積を劇的に増やし、短時間で火を通す技法です。挽肉の粒立ちと一体化させるキーマカレーやドライカレーでは、みじん切りが事実上の業界標準となっています。水分を素早く飛ばして香辛料の香りを移す土台作りに必須の技術です。